花火』(はなび)は、1931年(昭和6年)製作・公開、伊丹万作原作・脚本・監督による日本の長篇劇映画、サイレント映画である。伏見直江・伏見信子姉妹の共演作である。

略歴・概要

伊丹自身の回想によれば、本作の脚本は、1927年(昭和2年)10月、満27歳のころ、旧制・愛媛県松山中学校(現在の愛媛県立松山東高等学校)時代の先輩である伊藤大輔宅の食客となった際に、伊藤に言われて「しかたなく」書いたオリジナルシナリオを映画化したものである。当時の伊藤家の食客には、俳優の香川良介、脚本家の中川藤吉がおり、伊丹は同月内にもう1作『伊達主水』を書き、これがのちに『放浪三昧』(監督稲垣浩、1928年)の題で映画化された。

主演の片岡千恵蔵は本作の公開当時は満27歳、伏見直江・信子姉妹はともに日活太秦撮影所に所属しており、それぞれ満22歳、満15歳であり、姉・直江は芸妓綾吉を、妹・信子は千恵蔵の妹役をそれぞれ演じた。自らのオリジナルシナリオを演出した伊丹は、公開当時満31歳になっていた。

2013年(平成25年)1月現在、東京国立近代美術館フィルムセンターも、マツダ映画社も、本作の上映用プリントを所蔵していない。大阪芸術大学は同作の「33秒」のフィルム断片を発掘、所蔵しているが、これ以外の部分については現存していない。本作の脚本については、1961年(昭和36年)11月15日に発行された『伊丹万作全集 第3巻』(筑摩書房)の最初に収録されている。

スタッフ・作品データ

  • 監督・原作・脚本 : 伊丹万作
  • 撮影 : 石本秀雄
  • 製作 : 片岡千恵蔵プロダクション
  • 上映時間(巻数 / メートル) : 65分(8巻 / 1,795メートル) / 現存33秒
  • フォーマット : 白黒映画 - スタンダードサイズ(1.37:1) - 18fps - サイレント映画
  • 公開日 : 日本 1931年8月26日(8月27日)
  • 配給 : 日活
  • 初回興行 : 浅草公園六区・富士館
  • 同時上映 : 『嬢やの散歩街』(監督東坊城恭長、主演佐久間妙子)

キャスト

  • 片岡千恵蔵 - 結城孫六
  • 尾上宇多五郎 - 結城新兵衛(父・新兵衛)
  • 伏見信子 - 結城ゆき江(妹・ゆきえ)
  • 高木永二 - 安藤嘉平次
  • 伏見直江 - 芸者綾吉(芸妓綾吉)
  • 瀬川路三郎 - 家主七兵衛(家主吉兵衛)
  • 葛木香一 - 別所吉左衛門
  • 成松和一 - 木村英助

脚注

参考文献

  • 『伊丹万作全集 第3巻』、伊丹万作、筑摩書房、1961年11月15日
  • 『日本映画俳優全集・男優編』、キネマ旬報社、1979年

関連項目

  • 片岡千恵蔵プロダクション

外部リンク

  • 花火 - 日本映画情報システム (文化庁)
  • 花火 - 日本映画データベース
  • 花火 - KINENOTE

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